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2020年11月に読んだ本

    #読書記録#本

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総括

11月に読んだ本は11冊。今年の総読書数はこれで152冊。今年の目標は200冊だったが、頑張った方だろう(既にあきらめ)。

特に面白かったのは、2月から読み始めてやっと読み終わった『翔ぶが如く』。これは大作だが、心になにかズシっとくる。司馬遼太郎の作品は、何かを目指して突っ走る男の生き様が好きで読んでいたところがあった。しかし、この作品は確かに男の生き様に痺れる箇所はあったものの、西南戦争自体がやり場のない士族たちの鬱屈した感情のはけ口という未来がない戦争であり、立派な男たちが次々に倒れていく様が心にズシっときた。

次に、『はじめてのOSコードリーディング』。これはOSのコードリーディングをしながらOSの仕組みや機能を解説する本で、普段意識しないOSの内部の仕組みを知ることができて面白かった。これをきっかけに低レイヤの部分に興味をもち、ちょうど『コンピュータシステムの理論と実装』を読み終わったところだ。学問の一分野なので当たり前だが、コンピュータサイエンスの領域はかなり奥深く、とても刺激的で魅力的で、今後も少しずつ掘り下げていきたい。

あとは、法学部の勉強を少しずつ始めた。ポジで今年度卒業、ベースで来年の秋卒業を目指す。社会人になってから勉強する法律は、学生時代とは違った視点から法律や社会を見ることができるので当時と比べて面白く感じる。かといってそこまで勉強できていない。仕事が忙しく、帰りの時間が遅くて時間が取れないのもあるが、試験の多さと勉強量の多さに圧倒されてやる気が全く起きない。勉強しなきゃいけないのに勉強できない、そんな自分にも嫌気がさして尚更気分が滅入る。つらい。来年はいろいろやりたいことがあるので早く卒業したい。精神的にもしんどいし、学費を払うのもしんどい。

2020年11月に読んだ本

11月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:3642
ナイス数:78

  • 民法はおもしろい (講談社現代新書)
    • 読了日: 2020-11-28
    • 日常生活に大きな関わりがありながら、市民との距離がある民法を身近に面白く感じてもらうと言う主題の本。内容は実生活に近い民法を扱ったり、歴史を見ながら法の意義を探ったりと、読者に寄り添う姿勢が見えて良かった。たまに垣間見られる法学部生への愚痴にグサっとやられながら読んだ。社会人になってから法律を勉強すると、実例にも共感できるし他人事ではなく、学生の頃とは違った視点や視野で読めて面白い。
  • 下町ロケット (小学館文庫)
    • 読了日: 2020-11-27
    • Audibleにて。小さな町工場から宇宙を目指す壮大でロマンチックな話かと思って読み始めると、筆者が筆者なので半沢直樹のような、ビジネスにおける人間の汚い部分やピュアで眩しく胸が熱くなる部分を描いためちゃくちゃ面白い作品だった。話の展開は結構ベタな感じはあったものの、それでもハラハラドキドキして胸を熱くしてしまった。池井戸さんの作品はドラマの半沢直樹シリーズの1期を見ただけだったので、他の作品にも触れてみたい。
  • 論点思考
    • 読了日: 2020-11-23
    • 上長がお勧めしていたので読んでみた。与えられた依頼や状況に対して鵜呑みにせず、論点を見誤らないようにするというのは当たり前だよなと思う一方で、日常の至る所に論点は存在しうるのでもっと論点に対して意識的になろうとも思った。視野・視点・視座の話は面白かった。本当の問題は何かということに意識的になり、2つ上のポジションから多くの視点や視野を持ってものを考えるようにしたい。
  • はじめてのOSコードリーディング ~UNIX V6で学ぶカーネルのしくみ (Software Design plus)
    • 読了日: 2020-11-23
    • 面白かった!OSの基本機能をソースコードレベルで知ることができる。OSというととても複雑で難しいというイメージがあったが、OSもソフトウェアの1つであることが実感できた。読み込みを高速化する工夫もありながら、愚直に処理している箇所やバグもあって親近感が湧いた。1つの知識が別の箇所でも必要となるので、一通り読んだだけでは理解できなかった箇所がたくさんあるので、もう一度読み直したい。コンピュータシステムの技術に興味を持ったので、別の本も呼んだりしながら知識を広げ掘り下げていきたい。
  • 労働法入門 (岩波新書)
    • 読了日: 2020-11-20
    • 再読。労働法の意義や、国や文化の違いによる労働観の違いといった労働法の背景、具体例としての判例など、タイトルの通り入門的でとても分かりやすかった。会社法や労働法は、社会人になって改めて読むとかなり見方が違って見えて面白かった。一方で、労働者の権利を守るためにこんな法制度があるのに、使用者も労働者自身も把握できていないし、遵守できていないようにも感じて世知辛さを感じた。
  • 元法制局キャリアが教える 法律を読む技術・学ぶ技術[改訂第3版]
    • 読了日: 2020-11-18
    • 基本を押さえておこうと思い読んでみた。かなり基本的なことから書かれていたが、法律初学者であればこの本は良いとっかかりになりそう。
  • iOSアプリ設計パターン入門
    • 読了日: 2020-11-16
    • 電子書籍にて。会社のお昼休みにちょこちょこ読んで再読。今年の今までの設計の勉強やデザインパターンの勉強をした今、改めて読んでみるとまた新しい発見や、最初読み落としていた箇所がわかるようになって新鮮だった。設計強くなりたい。
  • 刑法入門 (岩波新書)
    • 読了日: 2020-11-15
    • 犯罪とは何か、どういう時に成立し、どういう時に成立しないのかが、判例とともに分かりやすく書かれている。刑法は人の自由を制限するだけあって、その論理性はしっかりとしたもので、読み解くのに脳味噌を使わされる。次は概説書と判例集を読み込んでいきたい。
  • 免疫力を強くする 最新科学が語るワクチンと免疫のしくみ (ブルーバックス)
    • 読了日: 2020-11-14
    • Audibleにて。細菌とウイルス、免疫系の仕組み、ワクチンの有効性とそのリスクが科学的根拠をもとに分かりやすくまとまっている。たまたま読んだものだが、すごくタイムリーでワクチンへの理解も深めることができたのでちょうどよかった。
  • 新装版 翔ぶが如く (10) (文春文庫)
    • 読了日: 2020-11-08
    • 2月から読み始めてやっと読了。西郷以下幹部たちが死に、後を追うように大久保、川路が死んでいく場面まで描く。後半の静かさと余韻が相変わらず圧倒的だった。この作品を読む前と後では西南戦争と西郷隆盛という人間に対する印象が大きく変わった。読んでいる間は言葉にならない想いが胸をぐるぐるし、読むのをやめて現実に戻った際は現実とのギャップに不思議な思いがしたが、それほど飲み込まれる作品だった。幕末期の西郷を描いた作品があれば読んでみたいし、鹿児島を含めた九州巡りもしてみたい。
  • Design It! ―プログラマーのためのアーキテクティング入門
    • 読了日: 2020-11-08
    • 『UX戦略』や『カイゼンジャーニー』のアーキテクチャ設計版といった感じの内容だった。アーキテクチャ設計の手順やアーキテクトが持たなければいけない視点など網羅的に書いてある。アーキテクトというものはこんなに幅広い領域を扱い、こんなに深い知識と視点を持っているのかと圧倒された。まだ自分の実務経験が浅く、アーキテクチャ領域に触れたことがあまりないということもあって掴み切れていない部分がたくさんあるが、設計判断を迫られたときのために手元に置いておこうと思う。

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